真昼の夢
寝苦しいほどじゃない どんなに眠ろうとしても 昼間夢を見ているから 夜に眠れないんだ 締め付けられるような頭の痛みと 浮遊感の狭間で 瞬きした瞬間に 夢に落ちてゆく もうそんな歳じゃないからと 諦めた夢の続きを まだそんな歳だからと 見ている夢の続きを 夢見るよりも楽だからと 見ている夢の続きを 夢だとも気づかないで 見ている夢の続きを 液晶画面の向こう つまらない話の向こう 長く伸びる影の向こう いなくなった影の向こう 締め付けられるような痛みと 噛み締めた奥歯の間で 目を開けたままで 夢を歩いている 夢見るのが好きだからと 見ている夢の続きを 諦めるより楽だからと 見ている夢の続きを 夢見ることを夢見て 見ている夢の続きを 夢が夢じゃなくなると夢見て 見ている夢の続きを あるとき 世界が真っ白になって 引きずり込まれるような眠りに落ちて ただ眠って 全て忘れて 夢は夢のまま 現実は夢のまま 夢は現実のまま 目が醒めて 眠りが連れ去った頭の痛みと 浮遊感の狭間で 瞬きした瞬間に 今 どんな夢を見る どんな夢を見てる?